2008年01月17日

カナダナショナルもうすぐ開始!&記事訳「Sandhu's legacy」

あちらこちらで「行ってきます」の文字を見ます。
いいなあ、カナダナショナル。私も行きたい。今年も行きたい。
エマさんは出ないけど、あの空気の中にもう一度、どっぷり浸かって酔っ払いたい。

日本時間で明日未明より、2008 BMO Canadian Figure Skating Championships が始まります。

公式サイトTOPページ

イベントスケジュール

バンクーバーとの時差は確か17時間。イベントスケジュールの時程に17時間足せば、日本時間になります。
明日朝4:00より、最初はジュニアダンスコンパルソリー。
昨年のスケジュールは、一昨年のものと寸分違わぬと言っていいほど似通ったものだったけれど、今年のスケジュールはがらりと内容が変わっています。

そういえば各種目のフリー、つまり最終順位が決まって表彰式があった日の翌日には、メダリストによるサイン会が会場ロビーでありました。そう、別の種目の試合中に(笑)。
観戦中の娘さんに代わって、トレーナーにサインをもらうため行列に並んでいたお父さんがいたなあ。白いトレーナーの前身ごろには、本田君のサインもあった。サインでいっぱいに埋まったトレーナーは、娘さんの宝物なんだろうな。

私はエマさんのサインが欲しくて、このサイン会にバナーを持っていったのですが、肝心のご本人が姿を現さず敗退。でも、上記のおじさんが私のバナーを覚えていてくれて、ひとしきり楽しく話をさせていただきました。
バナーっていいですよ。選手の応援にも役立つけれど、それと同じくらい、よい話のネタになってくれます(笑)。バナーのおかげで、ほんとに沢山の人とお話をすることができました。


さて、エマさん出ないと決まったし、一番書きたかったところ書いちゃったしで、ナショナルを前にややまったりモードに入りかけておりますが、先日FSUのサンデュスレッドから跳んで読んだ記事が……重い、というのではありませんが、重みのある良質なものでしたので、訳してみました。
意味の分からない部分もあったりして、人前に出す前に何日か置いてみたのですが、やっぱり分からないものは分からない。仕方ないのでそのままアップします。
もし誤りなど見つけた方がいらっしゃいましたら、是非是非ご指摘くださいませ。

訳は長くなるので折りたたみます。
なお、かっこ内は訳注です。
 
 
Sandhu's legacy: Great skater, stage struck competitor
サンデュの遺産:偉大なスケーター、舞台に倒れる競技者
(↑最初は「罷業の競技者」としましたが、ちょっと訳しにくいタイトルです…。)

Cam Cole
The StarPhoenix

Monday, January 07, 2008


バンクーバー――メディアリリースのどこにも、「引退」という言葉はない。

しかし、エマニュエル・サンデュが1月16〜20日にバンクーバーで行われるカナダフィギュアスケート選手権を棄権すると言うカナダスケート連盟のアナウンス――先の秋からのGPS欠場に続く――は、世界にも稀に見るもっとも見事なスケーターの一人の競技キャリアに、終止符を打っていないだけである。

私達はカナダでの彼を知っていた。知りすぎているとも、時には思われた。

私達は彼の素晴らしい能力を知っていた、彼の燃えるような競技の軌跡を知っていた、彼のむらのある練習を知っていた、彼が彼に長く悩まされているコーチ、ジョアン・マクロードを、時としてクレイジーにさせることを知っていた。

しかし中でも、彼が本当に本気になると誓うたびにどれだけ決然として見えたとしても、世界選手権やオリンピックのレベルにおいて、気まぐれな才能がその姿を現すことを肯んじないことに変わりはないと言うことを、私達は知っていた。

エマニュエル・サンデュは、家(国内)ではお金、路上(国際舞台)では借用書だった。

今でさえ、彼のウェブサイトは宣言している:「ぼくはこの星で一番のフィギュアスケーターとして知られている。現在、ぼくは世界で2番目に位置づけられている」。しかし現実ではその地位は消え、それ(上記宣言)はうそ寒い。彼は、昨年の東京世界選手権では16位だった。

オタワにあるカナダスケート連盟の本部、あるいはブリティッシュコロンビア州のバーナビーにある、マクロードがコーチをしている8リンクス(サンデュのホームリンク)のブリティッシュコロンビア・センター・オブ・エクセレンスに、彼は終わったと言う者はない。しかし彼は27歳であり、ここに2010年のオリンピックがやってくる時には28歳になり(29歳の誤記?)、そして大きな罠――彼がより若くより持ち直す力のあった、一番良い時にも彼を陥れたそれ――は、その年齢ではより手強い。

マクロードは、トロントでスケートとFrench immersionと国立バレエスクールに忙しくしていた小さな少年だった頃から彼女の弟子だったサンデュが、競技スケーターとして帰ってくるかどうかは分からないと言った。この時、彼はヨーロッパでショーに出ていた。

「私達はここで5月にショーをして、彼は私が到着する前からリンクにいて、私が帰った後までそこにいて、それは長いことなかったことでした。」とマクロードは言った。「でも、彼は歌って踊って滑ることができます――知っての通り、それが彼が本当にしたいことに違いないのです。適切なショーの適切なプロデューサーがあれを見たなら……エマニュエルに関して否定できないことが一つあります、それは観衆を沸かせる彼の能力です。」

彼がナショナルシニアチームに所属してきたこの10年彼を見てきた、そういう私達は、しかしながら、彼がメープルリーフを身に着けるA-ゲーム(世界選手権などの大きな試合)における彼の無力を、きちんと受け容れることができたためしがない。

マクロードは、サンデュにはオリンピックや世界選手権での失敗よりも、もっと多くのものがあることをスケートをする人達は知っていると言うが、しかしサンデュについての彼女自身の感情がいつも複雑になりがちであることを認めた。

「輝かしい瞬間がありました。私が一番好きなのはウィニペグナショナル(2001年)で、彼は旧採点システム下で6.0を取りました。今に至るまで、ミシェル・クワン以外にあれほど技術的にも芸術的にも輝かしい人を見たことなんてありません」と彼女は言った。

彼は稀少かつ貴重な発見であり、3ヶ国語を話し、最後にはその3つ全てで彼自身を欺きかねない、このダンサー出身のスケーターであった。

しかし彼はあまりにもたびたび、世界選手権やオリンピックといった国際試合でクラッシュや炎上をしたため、彼の国が諸手を挙げて応援できるアスリートにはなりえなかった。

「私は、彼が国際試合の重圧に堪えるようにできていないとは言いません。彼は、あのレベルにおける成功を容易にするだろうトレーニングにはけして向いていなかったのだ、と申し上げます。」と、カナダスケート連盟ブリティッシュ・コロンビアセクションのヘッドであるテッド・バートンは言った。「全ての人が、トラックのように(頑健に)できたエルビス・ストイコのように練習できるわけではありません。しかし、やっていることが自動操縦のようになるまで練習に練習に練習を重ねれば、競技会で体はそのように動くのです。」「エマニュエルがそのような地点に到達したことがあるとは思いません。特に、彼のキャリアの後期になると」

この引退問題というものは微妙な代物であり、カナダスケート連盟は態度を保留している。

「これはスケーターとコーチが決めなければならないことです。私達は彼らの決定が何であろうと支持します。」連盟のハイパフォーマンスディレクターのMichael Slipchukは言った。連盟が彼の親友であるカート・ブラウニングの引退をあまり繊細でないやり方で勧めた時、彼は傍にいなかった。彼だけが心の準備をしていなかった。

15年後、ブラウニング――4回の世界王者――は未だにショーで滑り、国の宝であり続けている。

サンデュは、ブラウニングのへりくだったユーモアや、限りない多才さとまではいかないものの、そういった目もくらむような才能を持っていた。

現在、サンデュは気が変わった時のための選択肢を閉ざさずにいるが、直面しよう:昨季は後退と彼の未来を見直すためのシーズンだった。オリンピックは目前に迫り、もし彼がカムバックしたなら――そして来年の国内戦出場資格を得るためにセクショナルを勝ち抜いたなら――カナダフィギュアスケートチームにも、または管理事務所にも、こっそりあきれた顔をして「またかよ」と思わない人はないだろう。

今やパトリック・チャンの時代、またはすぐにそうなるだろう。でなければケビン・レイノルズの。いずれにせよより若く、より貪欲な誰かの。

c The StarPhoenix (Saskatoon) 2008



――――以上、訳終了です。
French immersionというのは、カナダの国策で英語仏語のバイリンガル化を進めるためのプログラムだとか。へえ、今回初めて知りました。
カートとスケート連盟の間にも色々あったのですね。Slipchuk氏のエピソードを知って、氏に対するイメージが少し深まりました。

この記者さん、東京世界選手権の直前に、エマさん好調の記事を書いていた人ではないかな。署名に見覚えがあります。
沢山の人のコメントと、記者さんの抑えた筆致から、エマさんの才能を惜しむ気持ちがにじんでくるようです。
この記事を読んで気持ちが沈まないと言えばうそになりますが、記者さんのそういう心情を感じるから、嫌な気持ちにはなりません。取り集められたコメント群は本当にありがたい。ぜひとも知りたいことでしたので…。
今書けるだけのことが詰め込まれた、真摯な記事だと思います。
posted by セッカ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Canadian Nationals | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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